野球をやったことがない人でも、バッティングセンターに行ったことがある人は多いはず。
テニスをやったことがなくても、バトミントンで遊んだことがある人は多いはず。
ゴルフをやったことがなくても、お箸は使っていますよね。
お箸は自由自在に扱えるのに、バットやラケットになると思うようにいかないのはなぜでしょう?
「量質転化の法則」
「量質転化の法則」と言われても知らないよという人もいれば、なんか聞いたことはあるな~という人もいるでしょう。
「量質転化の法則」とは、ドイツの哲学者:ヘーゲルが説いた弁証法の基本三原則の1つです。
哲学とか弁証法とか難しそうですが、つまりは、「量をこなしていくと質へと転化するポイントがあるよ。質が上がった分、量を増やすことができるよ」ということです。
なーんだ、それなら私は何事も一生懸命練習してるから、もっともっと練習すればいいんでしょ!と思った方、そんな単純なことではないかもしれません。
コオーディネーショントレーニングと絡めてお話していきます。
練習「量」をこなせば「質」が上がるのは当たり前
野球部に入った野球未経験のAくん。
Aくんが毎日素振りやキャッチボールなど、ひたすら練習すれば上手になるのは当然ですよね。
部内で一番上手なBくんと同じくらい上手になったからといって、「量質転化の法則」を念頭に置いて、さらに練習に練習を積み重ねれば、ダントツで上手くなるのでしょうか?
そんなことないですよね。
質へと変化するポイントがある
水で例えてみます。
水は、火にかけるとお湯になり、熱湯になり、水蒸気となります。
液体から気体になるポイントは100℃。
100℃でも120℃でも、水蒸気へと変化した状態が変わるわけではありません。
そのまま沸騰し続けると、いずれ無くなります。
ひたすら練習すれば良いわけではない!
野球の話に戻します。
上手になったAくん。
さらに素振りやキャッチボールの練習をしても、それ以上は思ったほど変化しないでしょう。
120℃で量だけこなしたら、おそらくどこかを痛めてフェードアウトします。
筋トレにしても、スポーツにしても、「こんなに一生懸命やってるのに、どうして思ったほど効果が出ないんだろう?」と感じる人は多いはず。
それでも、ライバルたちも頑張っているからと、毎日毎日同じことばかりを繰り返す。
そして、多くの人はケガをしてから気づきます。
- ストレッチやケアが足りなかった
- インナーマッスルの重要性に気づかなかった
- アンバランスだった
そして、あまり知られていない(気づかない)のが、「コオーディネーション能力が欠けていた」。
コオーディネーション能力が足りなさすぎれば、早い時期にやっているスポーツで頭打ちになるでしょう。
そこそこコオーディネーション能力があれば、そのスポーツで結構いい線までいって、何かが足りないと思うでしょう。
*大人がコオーディネーショントレーニングを取り入れても伸びます。
提案
思い切って、スポーツを練習する時間・スキルを磨く時間を減らし、コオーディネーショントレーニングの時間を増やしてみよう!
*コオーディネーション能力が欠けているばかりが原因ではないと思うので、最終的な判断はご自身で♪
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