英会話を習う前に、最低限アルファベットは知っておく必要がありますよね。お料理をする前に下準備が必要だったり、油絵を描く前に絵の具をそろえたり。
スポーツをはじめる前に、何か準備していますか(準備運動のことではありません)?
ボールやラケット、コートなど、ハード面の準備はするかもしれませんが、本当にそれだけで十分なのでしょうか?
今回は、スポーツをはじめる前の土台の部分について解説していきます!
1合目から富士山に登る人は少数派
突然ですが、富士山に登ったことはありますか?
登ったことがない方も、ちょっと想像してみてください。
私のイメージだと、99%以上の人は車で5合目まで行って、そこから歩いて登りはじめます。高地に慣れるために山小屋で1泊して、翌日登頂(ご来光)&下山というパターンもあれば、5合目を夜中に出発して0泊弾丸登山!というパターンもあると思いますが、いずれにしても1合目から歩いて登るという人はほとんどいないはず。
個人的には、スポーツ教室もこれと同じような感じです。
ハイハイして、立てるようになって、歩けるようになって、いろいろ出来ることが増えてきたから、何か始めよう!サッカー教室にしようかテニス教室にしようか、それともスイミングか体操教室か。子供はいきなり5合目のスタートライン(スポーツ教室)に立たされがち。
富士登山に置き換えるなら、
- みんな登ってるから行ってみよう
- 夏だし、どうせ暑いだろうからダウンなんて必要ないよね
- 水やおやつは山小屋で買えばいいでしょ
- いつもの履き慣れたスニーカーでOK
こんな感じでしょうか。
さすがに予備知識も得ずに行く人はほぼいないと思われますが、仮に知識があってこの行動だとしたら致命的ですね。高山病になったり、滑ってケガをしたり、寒くて引き返さざるをえなくなったり、考えただけでゾッとします。
スポーツ教室の場合(スポーツ教室を悪く言うわけではありません)、ドリブルの練習をしたりシュート練習をしたり、サーブやバタ足、クロール、鉄棒、縄跳び、跳び箱、マットなど、〇〇ができるようにするという教室がほとんどだと思います。1合目から5合目までをすっ飛ばして。
富士登山よりハードルとしては低いので、やっていくうちにできるようにはなると思いますが、5合目までの土台作りが十分でないと、できるまでに時間がかかったり、何十回と練習してもできなかったりします。
そうこうしているうちに、「できない=つまらない(嫌い)」となってしまう。挙句の果てに、何事に対しても「どうせできないからやらない」となってしまう。
5合目までの土台作りこそ、コオーディネーショントレーニングなのです。
縄跳びは高度なスキル
たかが縄跳び、されど縄跳び。
縄跳びを分解すると、実はビックリするくらい必要な要素が出てきます。
- 空中バランス
- 着地時のバランス
- 両足/片足バランス
- 縄に合わせてジャンプする能力
- 縄の長さの把握や回す速さの調節
- 手首を回すこととジャンプすることの連携 など
これらを瞬時に組み合わせることができて、縄跳びができるという状態になるのですが、そんなこと教わったことも考えたこともないので、「よし、今日は縄跳びをしよう!」がスタートになっているのではないでしょうか。
もし、富士山に必要なトレーニングをせず、なまったカラダで登ったら、、、恐ろしすぎますね。
縄跳びの話に戻します。空中バランスが必要だから、縄を回す速さの調節が大事だからといって、そればかり練習することはしません。バランスや各種調節能力はコオーディネーション能力の1つなのですが、大事だからといって、そればかり練習することはしません。
因数分解した要素に様々なルールを組み合わせて、どんな状況にでも対応できる力を身に着けます。
例えば、一定のリズムでジャンプしながら口頭で簡単な足し算をしてみたり。
まだまだというより、日本ではほとんど知られていないコオーディネーショントレーニング。少しずつ学んでいきましょう♪
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