前回、運動神経の良し悪しの秘密は「コオーディネーション能力」にある!
というお話をしました。
※まだご覧になっていない方は、先にこちらをお読みください。
コオーディネーション能力は8つ(定位・反応・バランス・リズム化・分化・変換・連結・スピード)に分類されますが、今回はその中でも特に重要な定位について解説します!
わざとぶつかってる訳じゃないんです!
混雑した電車内や渋谷のスクランブル交差点を渡るとき、車で狭い道を通り抜けるときをイメージしてみてください。
混んでいる電車内では、誰もが人に当たらないように気をつけていると思います。人混みをかき分けて進むなら、人とぶつからないように気をつけながらも最短距離で目的地へ行けるよう、無意識に自分のカラダが隙間を通り抜けられるか判断して行動しています。たまに、リュックや荷物のサイズまで把握できずにぶつかってくる人もいたりしますが(笑)
実は、この行為がコオーディネーション能力の1つ「定位能力」と大きく関係しています。
定位能力は、
- 自分の体勢はどんな風か?
- 人や物との距離はどれくらいか?
を把握し調節する能力です。
この能力が高い子は、道で人にぶつかる心配が少なく、手のかからない子とも言えるのではないでしょうか。
それだけでなく、何と、字を書くことや絵を描くこととも密接に関係しています!綺麗な字や読みやすい字は、スペースの使い方がとても大事なのです。
遊びや運動のシーンでは、かくれんぼで上手に隠れたり、運動会の行進で列を乱さずキレイに歩いたり、サッカーやバスケットボールなど球技系のスポーツでは位置関係の把握(予測も含め)などがこれにあたります。コートを俯瞰して見る力なんかもコレですね。
日常生活を送る上でも大事なチカラ。
最近の車は、運転中に障害物に近づくとセンサーが反応 して「ピピッ」と教えてくれますよね。人にケガをさせないことはもちろん、車をキズつけずにも済むというメリットがあります。その反面、便利な世の中になればなるほど、私たち人間のコオーディネーション能力は低下していきます。
50年前・100年前と比べると、生活はとても楽に便利になりました。ドアをガラガラと必要な分だけ横に開けなくてもボタンやセンサーで開くようになりましたし、車は自動運転が当たり前の未来がすぐそこまで来ています。
だからこそ、トレーニングによって運動能力・コオーディネーション能力を高めていく必要があるのです!
結論:子供も大人もアスリートも高齢者も、コオーディネーション能力を高めよう!
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