体験会に参加された保護者の方から聞かれることがあります。
「走り方とか、マット運動の前転、なわとび、ボールの投げ方みたいなスキルは、教えたり練習したりしないんですか?」
運動教室なら、走るのが速くなったり、なわとびが跳べるようになったりと、目に見える成果を期待する方も多いと思うので、自然な質問かもしれません。
結論から言うと、KTラボでは、スキルそのものを教える練習は基本的にやっていません。 でも、運動会のかけっこでライバルに勝って1位になったり、苦労しないで自転車に乗れるようになったりする子が多いんです。
今日は、スキルを教えない理由についてお話しします。
もし、英語を学ぶとしたら。
まだアルファベット(ABC)を知らない子に、いきなり単語や英文を教えますか?
多くの人が「NO!」と言うでしょう。まずはABCからと思うはずです。ABCを知らないまま単語を暗記させても、覚えるのに時間がかかりますし、少し形が変わった単語が出てきたらもう読めません。
運動も、まったく同じだと考えています。
- ABC = 走る、跳ぶ、転がる、バランスをとる、リズムに合わせる、といった基本の動きの引き出し
- 単語 = 前転、なわとび、ボールの投げ方といったスキル
- 英文 = サッカーや野球、ダンスなどの競技
前転もなわとびも、ボールの投げ方も、実は基本の動きの組み合わせでできています。組み合わせる材料(ABC)がまだ少ない状態で、完成形(単語)だけを何度練習しても、「できない」が積み上がりやすいんです。
「できない」の正体は、スキルではなく土台が足りない場合が多い。
例えば、なわとびが苦手な子の多くは、「回す」と「跳ぶ」を同時にやるのがむずかしいだけ。別々ならできる動きを、同時に、なめらかに繋げる力がまだ育ち途中なんですね。この繋げる力は、コオーディネーション能力の1つだったりします。
前転が苦手な子は、頭を下げて逆さまになる感覚や、体を丸めて転がる感覚が、まだまだ経験不足なだけ、ということがよくあります。
つまり、「なわとびの練習」を100回するより、動きの引き出しを増やす遊びをたくさん経験する方が、結果的に近道になることが多いんです。
そう、特別何も教えていないのに、やってみたらパッとできちゃったりするんです。
KTラボでやっていること
KTラボのレッスンは、コオーディネーショントレーニングという形で、ABCにあたる部分の中でも幼少期に特に必要な運動を、遊びの中で育てています。
- 鬼ごっこやブロック渡りで、走る・止まる・切り替える
- ぐらぐらしたクッションや台の上で、バランスを立て直す
- 風船やボール、棒など、いろんな道具を扱い分ける
- お友だちと合わせたり、逆にぶつからないように動いたりする
どの遊びも、ひとつの動き(特定のコオーディネーション能力)だけを鍛えているわけではありません。「見る・判断する・動く」回路を育て、様々な遊びの中で8つのコオーディネーション能力(定位・反応・バランス・変換・分化・リズム化・連結・スピード)が、万遍なく養われるように設計しています。
「スキルは大切じゃない」と言っているわけではない。
誤解のないように言うと、スキル練習が悪いと言っているのではありません。
スキル練習は不要と言っているわけでもありません。
前転もなわとびも、できたら自信になりますし、学校の体育でも役に立ちます。ただ、順番と割合の問題だと考えています。
- 動きの土台が育っている子は、新しいスキルを覚えるのが早い。
- 土台が育つ前にスキルだけを練習すると、いっぱい練習してるのに「できない」となり、運動が嫌いになったり、どうせ自分にはできないと思ってしまったりするんです。
だからKTラボでは、土台(ABC)に重点を置いています。
まとめ
- 走り方・なわとび・ボールの投げ方などは、基本の動きの組み合わせでできている
- ABCを知らずに単語を先に暗記するのは、遠回りになりやすい
- KTラボでは、遊びの中で動きの「ABC」をたっぷり育てることを優先している
- スキルは、土台がある程度育ってからの方が習得しやすく、運動も好きになりやすい
「運動神経の土台って、そういうことか」と思っていただけたら嬉しいです。
| 無料体験会ご予約はこちら | 通常クラス体験ご予約はこちら |

コメント